フェーズチェンジ材料によるパワーモジュールの信頼性向上

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お客様の課題

  • お客様の新しいドライブシステムのパワー密度は従来のバージョンよりも高く、動作時の熱を除去するための、信頼性の高い効率的なメカニズムが必要でした。
  • 従来のサーマルグリースを使用した経験から、グリースの移動 (ポンプアウト) により、グリースによるサーマルインターフェイスでは必要な信頼性とパフォーマンスが実現できないことがわかっていました。
  • 生産効率の向上もまた、お客様の目標でした。

プロセスとパフォーマンスの要件

  • デバイスは寿命全体を通して安定した熱性能を発揮する必要がありました。これらのシステムは 25~30 年間にわたり信頼性のもと動作することが期待されます。
  • サーマルインターフェイス材料を構成するには、より効果的な放熱と動作の信頼性を確保するために、熱抵抗を下げることが必要です。
  • 自動化によって生産効率を高めたプロセスと使いやすさは、低コスト維持のための重要な基準でした。

ヘンケルのソリューション

  • ヘンケル は、LOCTITE® TCP 7000 を提案しました。これは、3.0/W-mK の高い熱伝導率を持つ、フェイズチェンジサーマルインターフェイス材料です。
  • いったん塗布された材料はデバイスの作動による熱によって溶解し、界面に漏れ出すまで常温では固体のままであり、サーマルグリースのようなポンプアウトのリスクはありません。
  • 社内での比較テストでは、LOCTITE® TCP 7000 は重要な指標において一般的なサーマルグリースよりも優れていました。

    • パワーサイクル試験:-50°C~150°C のサイクルで、サーマルグリース A は 600 時間後に、サーマルグリース B は 800 時間後に、それぞれ性能が著しく低下する結果となりました。LOCTITE® TCP 7000 は1,000時間経過しても故障せず、チップの温度も125℃を超えませんでした。 
    • サーマルインピーダンス:サーマルグリースの一般的なサーマルインピーダンスの値は 0.160 である一方、LOCTITE® TCP 7000 のインピーダンスの値は 0.062 です。値が低いほど、熱転移が効率的となります。 
  • LOCTITE® TCP 7000 はステンシル印刷で塗布可能で、自動化によって、複数デバイスの材料塗布プロセスを可能にします。フェーズチェンジ材料が乾燥すると、次の工程までデバイスは保管できます。 

ソリューションの詳細
 

お客様事例
 

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