自動車センサー向けには、高温で高振動という要件を理解する必要があります。ヘンケルはその過酷な環境条件に対応することができる独自の特性を持ったシリコーンベースの導電性接着剤(ECA)の製品群を新たに開発することに成功しました。ECAの ロックタイト(LOCTITE)® Ablestik ICP 4000シリーズは、最高200℃の動作温度に耐えることができ、激しい振動に対応する柔軟性があります。 

これまで、以前の世代のエポキシベースのECAが特定の自動車センサーの用途に使用されてきました。しかし、技術の進歩に伴い、センサーは熱や振動の発生源の近くに配置されるようになり、エンジンブロックがより近くなることで、エポキシ接着剤は長期的に柔軟性と導電性を維持することが求められるようになりました。ロックタイト(LOCTITE)® Ablestik ICP 4000の素材であれば、こうした課題を克服することができます。 

カーエレクトロニクスのスペシャリストたちは、過酷な環境でも使用可能な接着剤をますます必要としていると、ヘンケルの電子部品組立向け接着剤のグローバル製品マネージャー、トム・アドコックは語ります。私たちは、こうしたニーズを満たすために このシリコーンECAの製品群を開発し、従来の試験以外のことも行って現場で適正な性能が発揮されることを確かめました。

一般的な温度、湿度、衝撃、および保管に関するテストでは、1,000~1,500サイクル/時間の機関におけるECAの性能を評価します。しかし、ロックタイト(LOCTITE)® Ablestik ICP 4000シリーズの素材が持つ特性を確認するとき、試験の時間は2倍になりました。新しいシリコーンベースのECAは、3,000時間にわたる85℃/85% RHの温度と湿度で試験を行った後、3,000サイクルにわたる-40℃から175℃までの熱衝撃の後、そして3,000時間にわたる175℃での高温放置の後でも、良好な性能を示しました。これらの結果は明らかに、サイクルの間だけでなく、現場での長期的な稼働時間において発揮されるECAの能力を示しています。 

耐熱および耐振動性

カーエレクトロニクスメーカーが塗布方法や製造に関してさまざまなニーズを持っていることを理解し開発した ロックタイト(LOCTITE)® Ablestik ICP 4000は、電気抵抗、接着力、熱伝導性、および柔軟性に焦点を当てた幅広い能力を発揮すると同時に、優れた耐熱および耐振動性を有するよう開発されています。本製品は、銀フィラー含有の一液熱硬化型シリコーンベースの導電性のある接着剤です。新しいシリコーンECAは、従来のエポキシベースの材料と比較してより優れた柔軟性があるため、一般的なCTEの欠点を改善し、ならびに長時間にわたる激しい振動があっても使用可能です。ロックタイト(LOCTITE)® Ablestik ICP 4000シリーズはまた、硬化時の低アウトガス性と塗出性を有し、信頼性の向上の実現に貢献します。自動車にはますます多くの電子機器が搭載され、センサーの位置が熱や振動の発生源により近づいていく傾向がある一方で、通信速度の高速化が求められます。技術上の要件が新たに生じてくることで、ヘンケルが提供する最新のシリコーンECAなどの新しい素材が重要な役割を担うことになります。

ヘンケルの ロックタイト(LOCTITE)® Ablestik ICP 4000シリーズ、またはヘンケルの最先端の接着剤の詳細については、ウェブサイト www.henkel.com/electronics をご覧ください。 

ヘンケルについて

ヘンケルは3つの事業エリア、すなわちランドリー&ホームケア、美容、および接着の分野における主要なブランドと技術を擁してグローバルに事業を展開しています。1876年に創業したヘンケルは、消費者向けと産業向けの事業分野で、パーシル、シュヴァルツコプフ、ロックタイトなどの有名ブランドを擁することでグローバルにマーケットをけん引しています。ヘンケルの従業員はおよそ47,000人を数え、2012事業年度における売り上げは165億1,000万ユーロ、調整後営業利益は23億3,500万ユーロに達しています。ヘンケルの優先株は、ドイツ株価指数DAXに上場されています。